更新日:
8/28(金)にHCD-Net関西支部初の終日のイベントとなる「HCD-Net関西フォーラム 2015」を開催しました。
午前は、オージス総研様による「行動観察」ワークショップ、早川誠二氏による「実践インタビュー調査入門」ワークショップ、関西の医療機器メーカー合同勉強会からの報告を行い、午後は石黒先生「HCDとアンドロイド研究 」、松波晴人氏「行動観察:組織とイノベーション」、松田先生「シンギュラリティとHCD」、大坪智範氏「人間工学を活用した開発事例 ―自動車のドラビングポジションの開発―」の4演題による講演を行いました。
81名もの方にご参加いただき、おかげさまで大盛況のうちに開催することができました。参加していただいたみなさんありがとうございました。
写真は、オージス総研様による「行動観察」ワークショップの様子です。行動観察でコンサルティングを行っている人たちから直接学びを得られる貴重な機会となりました。
早川誠二氏による「実践インタビュー調査入門」ワークショップの様子です。すでに実践している方も多いと思われるインタビュー調査ですが、きちんと論理立てて学べる機会は意外と少ないものです。 早川氏の丁寧な講義と体験学習により、実践力がアップしたのではないでしょうか?
午前中は、さらに医療機器メーカーによる勉強会の報告が行われました。同業分野もありライバルでもある企業間で、ユーザーのためにユーザビリティ向上を目的にネットワークを築いて一緒に勉強するという取り組みは、まさにHCD-Netの理念にぴったりです。ますますの発展が期待されます。
午後は講演会です。1演題目は石黒先生からのご講演です。Human Centered Designというが、そもそもHuman Centered じゃないDesignなどあるのか? という投げかけから始まる、本質を突く内容のご発表に会場のみなさんも刺激を受けられたのではないでしょうか?
2演題目は大阪ガス行動観察研究所 松波氏のご講演です。いくら行動観察によりすばらしい提案ができたとしても、組織の中でイノベーティブなアイディアが受け入れられず製品化まで至らないという問題があります。提案者(松波氏)とそれに反対する人とのやりとりという形で、問題への対処方法をわかりやすくご説明いただきました。みなさん、自分の立場に置き換え、自分の事として聴いておられたようです。
3演題目は松田先生からのご講演です。コンピューター(人工知能)が人間を超える日について、映画の紹介や歴史上の技術革命などを絡めてわかりやすく紹介していただけました。Human Centered Designを考えるときに、Human Computer Interactionは切っても切れない関係です。相手を知ることはとても重要であると感じるご講演でした。
講演会の最後は、マツダ株式会社の大坪氏から人間工学を活用したドライビングポジションの開発事例についてご講演いただきました。人間工学的にドライバーがリラックスできる状態が最初にあって、そこから操作部の配置を決め、デザインに落としていくという流れで開発を行っているとのことです。まさに王道とも言える手順ですが、こういったことをせずに表面的なユーザビリティやUXに取り組んでいる事例も多いのではないでしょうか?改めて人間工学の重要さを思い出すことができるご講演となりました。
講演会後には交流会を開催しました。講師の先生や参加者の間で活発な意見交換が行われました。終日参加いただいた方は、朝9:30~夜19:30までおつかれさまでした。サブテーマを「~今、HCDを見つめなおす~」とさせていただきましたが、まさにいろいろな観点で見つめなおすことができた一日ではないでしょうか。
来年も継続して開催したいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。
関西初の終日に渡る人間中心設計に関するイベント「HCD-Net関西フォーラム2015~今、HCDを見つめなおす~」を開催します!
午前は行動観察・インタビュー手法のワークショップ。人間中心設計プロセスの最初のステップである「利用状況の把握と特定」に関して学んでいただくことができます。
また、講演会を開催いたします。午前は、活動2年目に入った関西の医療機器メーカー合同のユーザビリティ勉強会におけるWG活動の報告です。午後は、関西で様々な分野の先端的な研究でご活躍されている方々をお呼びし、HCD-Net10周年の今、HCDを見つめなおし、将来のHCDを考える場としたいと考えております。第一人者の先生方から直接お話を聞ける貴重な機会です。交流会も開催しますので、奮ってご参加ください。
■日時:8月28日(金)9:30-17:10 (受付:9:00~) ※交流会は17:30~19:30
■会場:グランフロント大阪 北館7F ナレッジサロン
https://kc-i.jp/data/pdf/salon_map.pdf
http://kc-i.jp/facilities/salon/
■定員:午前30名、午後70名(先着順)
■プログラム
9:30~9:40 オープニング
9:40~11:40 ワークショップ
【ワークショップA】
「行動観察ワークショップ 言葉には表れないインサイト 行動観察によるアプローチ」
オージス総研 行動観察リフレーム本部 事業企画部
【ワークショップB】
「実践インタビュー調査入門」
早川 誠二氏 (人間中心設計よろず相談・元HCD-Net理事)
9:40~11:40 医療機器ユーザビリティ勉強会活動報告
※講演会の参加申し込みでご聴講いただけます。
※オムロンヘルスケア、島津製作所、堀場製作所、堀場アドバンスドテクノ、シスメックスの5社によるユーザビリティ勉強会の活動(プロトタイピング手法、ユーザビリティの定量的な判定方法などの研究)に関して報告を行います。
11:40~12:40 昼休み
※午後から参加の方は12:30までに集合ください(受付:12:10~)
12:40~13:00 HCD-Netよりご挨拶「HCD-Net 10周年にあたって」
13:00~14:00 講演会①
「HCD(人間中心設計)とアンドロイド研究 」
石黒 浩氏(大阪大学大学院基礎工学研究科システム創成専攻教授)
14:00~15:00 講演会②
「行動観察:組織とイノベーション」
松波 晴人氏(大阪ガス行動観察研究所 所長 兼 オージス総研 行動観察リフレーム本部 技術開発部長)
15:00~15:10 休憩
15:10~16:10 講演会③
「シンギュラリティとHCD」
松田 卓也氏(神戸大学名誉教授)
16:10~17:10 講演会④
「人間工学を活用した開発事例 ―自動車のドラビングポジションの開発―」
大坪 智範氏(マツダ株式会社 車両開発本部 車両実研部 主幹)
17:10~17:30 休憩
17:30~19:30 交流会
■参加費:
ワークショップ・講演会両方:HCD-Net会員:6,000円 、一般:8,000円
ワークショップのみ:HCD-Net会員:3,000円 、一般:4,000円
講演会のみ:HCD-Net会員:4,000円 、一般:5,000円
交流会:HCD-Net会員・一般とも3,000円
■参加申込方法:(受付は終了しました)