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HCD-Netサロン「ソフトウェア開発とHCD」は、約40人の参加をいただき終了しました。参加いただいた皆さん、ありがとうございました。当日はJR埼京線、山手線などが事故の影響で長時間運行休止していたようで、帰りに影響を受けた方もいらしたかも知れません。大変おつかれさまでした。
■川口 恭伸氏からは、Scrumを中心としたアジャイル開発の紹介と、HCDの考え方との関係、またその中でHCD的な活動をどのように組み合わせることができるのか、といったお話をいただきました。参考になる文献や人物のご紹介もいただきました。
川口氏のスライド:http://www.slideshare.net/kawaguti/20100323-agile-ucd
■竹内 政恵氏からは、企業のビジネスプロセスと、そこに提供されるシステムの開発プロセス、インタラクションデザインを統合した「ヒューマンプロセス」という考え方のご紹介、企業、ユーザー、開発者、デザイナーという4つの役割のコミュニケーションを改善する手法や活動について説明いただきました。
■羽生田 栄一氏からも、アリストテレスのロゴス(論理性)、パトス(感性)、エートス(信頼感)を参照しながらの、ソフトウェア開発に求められる価値観のお話、クラウドコンピューティングが広まる中、ビジネスプロセスだけでなく開発者や様々な利害関係者で構成されるソーシャルプロセスを考慮したソフトウェア開発(あるいは、モノづくり経営)のあり方が求められている、というお話をいただきました。
講師の方々に多くの知見をご提供いただけた反面、参加者によるディスカッションの時間は限られてしまいました。楽しみにされていた方には申し訳ありません。今回は考え方の説明がほとんどでしたが、今後は活動の事例を紹介する場も作ってゆきたいと思います。今回のサロンが、皆さんの活動の参考や交流のきっかけになれば幸いです。
(山崎 真湖人)
第6回 HCD-Netサロン「ソフトウェア開発とHCD」についてご案内します。
「電子政府ユーザビリティガイドライン」が公表されるなど、ソフトウェア開発における人間中心設計が注目を集めていますが、現場での対応については、様々な課題に取り組む必要があるでしょう。
今回のHCD-Netサロンでは、ソフトウェア開発プロセスに焦点を当て、講演とディスカッションを行います。まず、人間中心設計の考え方や手法を取り入れたソフトウェア開発について、開発者の立場から、2つのご講演をうかがいます。ディスカッションでは、ユーザビリティ、要求分析、インタラクションデザインなど幅広い課題について、皆さんからご意見やご質問をいただきながら、ざっくばらんな議論をしてみたいと思います。
開発プロセスに対する考え方は、ソフトウェア業界以外の方にも参考になると思います。どなたでもお気軽にご参加ください。
日時 | 2010年 3月23日(火)18:20〜20:45(予定) 受付は18:00から |
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会場 |
東京ウィメンズプラザ http://www.tokyo-womens-plaza.metro.tokyo.jp/contents/map.html |
主催 | HCD-Net |
参加費 |
会員:2,000円 学生:2,000円 (学生会員は1,000円) ※ 参加費は事前振り込みをお願いします(お申込みいただいた方にご案内) |
定員 | 40名 |
構成 |
18:20-18:30 幹事挨拶 山崎 真湖人(アドビ システムズ(株)) 18:30-19:10 アジャイルUCDの現状 川口 恭伸氏((株)QUICK)) 19:20-20:00 UnifiedProcssにおけるビジネスプロセスとHCD 竹内 政恵氏(ヒューマンプロセス・ラボ/ITストラテジスト協会理事) 羽生田 栄一氏((株)豆蔵) 20:00-20:45 全体ディスカッション 「ソフトウェア・ユーザビリティの向上:展望と課題」 ※ 希望者にて情報交換のための懇親会を行いたいと思います。 (費用:3000円程度) |
参加申込 |
メールタイトルを「第6回HCD-Netサロン参加申込み」として ①氏名、②所属、③メールアドレス、 ④会員区分(一般、一般学生、正会員、賛助会員、学生会員)、 ⑤懇親会出席の有無を本文に記入し、 hcdnet_registration@hcdnet.orgまでメールをお願いします。 |
竹内 政恵氏
■プロフィール
大学卒業後、SIベンダーに入社。金融,運輸業界を中心に複数のプロジェクトで基幹系業務のシステム設計・開発に従事。国内最大手商社の内部統制プロジェクトなども経験。2006年,株式会社豆蔵に入社し、製造業を中心とした内部統制及び業務改善コンサルティングに参画。政府IT担当室へユーザビリティに関する意見を発表、ソフトウェアに関する開発プロセスの検討を経て、現在新たにヒューマンプロセス・ラボを立ち上げている。
■発表の概要
ビジネスプロセスと ヒューマンプロセスをともに意識したUI(ユーザーインターフェース)設計は、今後のビジネスソフトウェアの構築において鍵になると思われますが、なかなかうまく取り入れられていないのが現状です。今回の発表では、トップダウンとボトムアップの両方向からソフトウェアの構築プロセスを考えていきます。とくにビジネスプロセスからUI設計につなげていく際の基本的な考え方についてお話させていただきます。
羽生田 栄一氏
■プロフィール
株式会社豆蔵取締役CTO、プロフェッショナル・フェロー。技術士(情報工学部門)。 オブジェクト指向技術を中心に、開発プロセス、モデリング、パターンとアーキ テクチャ等のソフトウエア工学の実践適用に関するコンサルティング,教育に従 事し,後進の育成にあたる。 アジャイルプロセス協議会前会長,IPA/SEC設計技 術部会委員,情報処理学会ソフトウエア工学研究会パターンワーキンググループ 主査,IPA ITアーキテクト・コミュニティ委員,等を務める。
川口 恭伸 (かわぐち やすのぶ) 氏 [ twitter: kawaguti はてなid: wayaguchi ]
■プロフィール
株式会社QUICKに勤務。認定スクラムマスター。
社内業務アプリ開発、社外向けクライアントアプリ開発を経て、現在は社内業務アプリ開発、構成管理/デプロイ基盤、サーバ基盤設計・運用を担当。よくつかう言語は、JavaScript/DHTML と Ruby。
趣味は勉強会と米国旅行。VM World 2007、Agile Conference 2009 に私費参加。すくすくスクラムスタッフ、AgileUCDja立ち上げメンバー、XP祭り2010実行委員。2010年から、Ustream.tvを使った勉強会のリアルタイム動画配信も手がけている。