HCDコラム

ショートコラム Vol.115 

  今回は「紺屋の白袴」ということわざを考えてみたいと思います。

【読み】こうやのしろばかま

【意味】他人のためにばかり働いて、自分のことに手が回らないこと。

  人の白い袴を紺色に染める紺屋が、染める仕事に忙しく、自分は染めていない白色の袴をはいていることからこのように言われます。

  さて、ご自身が勤務している会社について紺屋の白袴の状態にはなってないでしょうか。

  クライアント、ユーザーのためにしゃかりきになってHCDを実践、顧客満足度を上げる努力は惜しみません。が、ふと振り返って、自社の各種システムはおろそかになっていませんか。

  例えば、勤怠管理、イントラネット、交通費等の立替精算等々、それらの使い勝手はいかがでしょう。得てして、こういったシステムの導入検討は、経理、購買、システム部の方たちが担当して、とにかく安いものを導入するとか、付き合いの長いベンダーから購入するといったケースが多いのではないでしょうか。その結果、やたら覚えにくく、入力に時間がかかり、効率の悪いものを使わざるを得ない状況は多々あるのではと想像します。

  解決策としては、HCD専門家や経験者が導入検討メンバーに入ることが重要かつ近道かと思われます。自分が実際のユーザーでもありますし、周りの社員全員がユーザーです。ユーザー要求を意識すれば、自ずとどのシステムが自社に最適かが簡単に判るはずです。

  最初は重い腰かもしれませんが、後々自分とっても使いやすいシステムになることは大きなメリットでありますし、「使いやすくする」というHCD業務を自社内にPRできる絶好の機会とも考えられます。


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HCD-Net(人間中心設計推進機構)は、日本で唯一のHCDに特化した団体です。HCDに関する様々な知識や方法を適切に提供し、多くの人々が便利に快適に暮らせる社会づくりに貢献することを目指します。

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