HCDコラム

新春のお喜びを申し上げます。春といえば別れのシーズンとともに、新たな出会いのシーズンでもあります。本年も、人間中心設計専門家・スペシャリストの資格認定の時期が近づいておりますが、さらに沢山の仲間との出会いにより、HCD-NetのWebサイトで掲げられている「多くの人びとが便利に快適に暮らせる社会」を目指していきたいですね。 

さて、現在HCD-Netには700名以上の会員の方が在籍し、認定制度などの取組みによりその数も毎年増加しておりますので、その中には、HCDのノウハウを必要とするエンジニアやライター、プランナーなど、いわゆる「○○デザイナー」以外の方の割合も増えているのではないかと思います。

そうした皆様も、一度は「そもそも” デザイン”ってなんだろう?」と思われたことがあるかと想像しますが、例えばWikipediaを目にすると『デザイン(英語:design)とは設計のことだが、(日本語に限らず)「意匠デザイン」(他に「造形デザイン」など)の意味で単にデザインの語が使われていることも大変多く、デザインすなわち意匠のことだと思われていることも非常に多い。 (~中略~) 本来この語は設計のことであり、形態や意匠に限らず、人間の行為(その多くは目的を持つ)をより良いかたちで適えるための「計画」も意味する。人間が作り出すものは特定の目的を持ち、それに適うようデザイナー(設計者)の手によって計画されるのである。』とあり、その内容を意外に感じた方も居るのではないかと思います。

このように「デザイン」とは、製品やサービスなど人が作り出すものを通じて、人々のより良い生活を計画する(もくろむ・意図する・企てる)活動であり、その製品やサービスによって喜ばれる(幸せになる)ことが最終的な目的となります。つまり、私たちが行っているHCD活動の”D”は人々の幸せをえがくことであり、こんなに生産性と創造性が満載で、心から面白いと思える活動は他にはないと、私は日々感じています。

こうして紐解いていくと、『本当は「HCD」だなんてわざわざ言わなくても、Designは「Human Centerd」があたりまえなんだ』とか、『私たちが日々デザイン活動に関われば、より多くの人びとが幸せになるんだ』とか、色々と考えさせられることは沢山ありますが、こうした価値を社会に広めて行くためにも、HCD-Netの活動を多くの仲間たちと進められる良い1年となるよう皆様の成功をお祈りしています。

ちなみに、英和辞書をひくと、Designerの意味には「陰謀家」とも書いてありますので、HCD-Netが悪事を企む秘密結社だと思われないように、HCDベストプラクティスアウォードや各イベントを盛り上げ、多くの方々にアピールしていきましょう。

<引用>https://ja.wikipedia.org/wiki/デザイン


HCD-Netで人間中心設計を学ぶ

HCD-Net(人間中心設計推進機構)は、日本で唯一のHCDに特化した団体です。HCDに関する様々な知識や方法を適切に提供し、多くの人々が便利に快適に暮らせる社会づくりに貢献することを目指します。

HCDに関する教育活動として、講演会、セミナー、ワークショップの開催、 HCDやユーザビリティの学習に適した教科書・参考書の刊行などを行っています。