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HCD-Netでは、HCDやUXに関するセミナーやワークショップを開催していますが、参加していただいた方から、知識は得られたが実践できないという話を聞くことがあります。
先日、佐藤学先生の著書「学びの快楽 ダイアローグへ」を読んだのですが、教育には「階段型」と「登山型」があるとのことです。「階段型」は目標を定めカリキュラムに従って階段を上るように順番に勉強していくものであり、達成度が評価しやすく知識をシステマチックに効率的に学ぶことができます。一方、「登山型」は主題に対して様々なルートを探求しながら表現していくものであり、その経験自体が重要な学びとなります。
山登りの道具や専門用語をいくら知っていても頂上に到達できるわけではありません。知識をしっかりと身に着けたうえで、険しい崖を登るルートだけではなく、花畑が広がっているハイキングコースや川の心地よいせせらぎの音が聞こえる道など、様々なルートを探して頂上を目指していきましょう。それ自体が学びだということを忘れなければ、きっと主題をとらえることができるようになるはずです。
とはいえ何の準備もなくTシャツやスニーカーで登山するのは危険です。しっかりとHCD-Netで学んでいただければと思います。