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リモートワークを始めてもう3年目となり、仕事の合間に洗濯機を回すことが日課になっています。そんな中、洗濯における洗剤の投入という行為にすっかりハマってしまったお話です。
我が家は、洗濯量に応じて、洗剤を自動で投入するような最新の洗濯機ではなく、旧型のドラム式洗濯機を使用しています。
そのハマっている行為として、ふたつの洗剤があります。一つ目はジェルボール型、二つ目はスプレー型の洗剤です。私の場合は、一定量洗濯する場合はジェルボール型、少量の洗濯の場合はスプレー型と使い分けています。
それまでの洗剤の投入といえば、粉でも液体でもパッケージに付属している計量スプーンや計量キャップで適量を計って、洗濯槽や所定の場所に注ぎ込むものでした。
液体洗剤を使うケースでは、まず洗剤を手に取り、蓋を開ける、蓋を兼ねた計量キャップに適量の洗剤を注ぐ、その際には適量を測るためにメモリを見る、洗剤液を溢さないように配慮する、次に注いだ洗剤を洗濯槽に投入する、計量キャップに洗剤液が残っていないか確認の上、計量キャップを元に戻し、蓋をする。このように行為を分解すると、意外にステップが多いことがわかります。
これに対して、ジェルボール型の洗剤やスプレー型の洗剤を使うようになって、その体験が一変しました。
ジェルボール型の洗剤は、ボールを洗濯槽にポンと投げ込むだけで、洗剤の投入が完了します。計量という行為が省かれ、液だれの心配はありません。シンプルな体験になっています。
スプレー式のタイプは、洗剤量に応じて、ワンプッシュ、ツープッシュするだけで、洗剤の投入が完了します。こちらも計量という行為はありません。さらに蓋を開ける、蓋をするという行為も省かれています。とてもシンプルな体験になっています。
これまで洗剤を計量するという行為は、当たり前の行為として受け入れていましたが、明らかに手間であること、注ぐ量を気にしたり、液ダレを気にしたりという行為が、無意識のストレスだったことに気付かされました。
もう一つ、私が体験としてハマっている重要な要素があります。
ジェルボール型の洗剤については、手に取った時のプニュプニュ感と香りです。その感触と香りで五感を刺激され癒しを覚えるのです。この感覚を味わうために、またボールを投入したくなるのです。例えるなら、咀嚼感が心地よいお菓子を次々に食べたくなるような感覚でしょうか。
スプレー型の洗剤については、洗濯槽に向けてレバーを握ることで洗剤が勢いよく飛び出ます。この感覚がなんとも心地よく、もうワンプッシュしたくなるのです。例えるなら、水鉄砲で遊ぶような感覚でしょうか。
洗濯における洗剤の投入という行為における、ふたつの優れたプロダクトは、洗剤投入という行為における手間を省き、ストレスを軽減する利便性に加えて、感性に訴える心地よさがあるのです。
それらを併せ持つプロダクトには、UIUXデザインに期待される重要なヒントがあるのではないかと思っています。