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ご存じの方も多いと思いますが、生成系AIとは、自らの訓練に使用されたデータを基に、テキストや写真、動画、コード、データ、3D画像などの出力を生成または作成するAIアルゴリズムのことです。データの分析や自動運転車の制御など、他の目的で使用されるAIと違って、生成系AIの前提はコンテンツを作成することで、会話型チャットボットであるOpenAIの「ChatGPT」や画像生成AIツールの「DALL-E」といった生成系AIプログラムの人気が高まっているようです。
業務でこうした生成AIを利用することで、作業全般の効率が上がるといわれています。作業時間短縮だけではなく、コンテンツの最低ラインが生成AIの性能によって決まるため品質の底上げが可能になり、クリエイターや技術者は生成AIが作った下地を利用して、余裕をもって品質向上に時間を割くことが可能になり、必然的に生産数も増加し、デザインを少しだけ変更したカスタム品や特注品の生産コストも大幅に下がる、とのことです。実際、私の知人でも、“業務効率がすごく上がった!”と言って、有料版を使っている人がいます。一方で、デメリットで最も懸念されているのが、生成AIによってフェイクコンテンツが作られ、悪用されることです。本物そっくりの画像・ニュース・ウェブサイトを生成し、誤情報を広め、詐欺に利用し、社会を混乱させる恐れがあります。また、特定の人物そっくりの画像を生成できるため、なりすましやコラージュに利用され、誹謗中傷などに利用される可能性が高まります。フェイクコンテンツの精度が上がるにつれて、コンテンツだけでは本物と区別がつかなくなるため、新しい真偽判定の手法が必要になるでしょう。
また、大学などの教育においては、どう活用したらいいのか、ということが、昨今話題となっており、「AIによる文章作成には誤った情報が含まれるリスクがある」、「みずから『文章を書く』ということに伴う重要な検証プロセスが欠けている」という指摘が挙がっています。
そこで、国内の大学でも、利用基準設置や注意喚起、もしくは生成AIへの対応を表明するところも出てきています。文部科学省も今後、学校現場での取り扱いを示す資料を作成する方針のようです。
ここで、chatGPTでちょっと遊んでみました。
(“コラムを書いてください”と入力したい誘惑?をグッと堪えつつ・・・)『特定非営利活動法人人間中心設計推進機構について教えてください。』と聞いてみたところ、以下のような回答が示されました(原文ママ)。
「特定非営利活動法人人間中心設計推進機構(JHCD)は、人間中心設計の普及・推進を目的とした、日本のNPO団体です。JHCDは、人間中心設計の理念に基づく製品・サービスの開発や、人材育成・普及啓発活動などを行っています。
JHCDは、人間中心設計を「製品・サービスの利用者や関係者のニーズや要求を分析し、それを反映した設計・開発を行うことで、より良い製品・サービスを提供する手法」と定義しています。JHCDが目指すのは、この手法を広く普及させ、社会に貢献することです。
具体的には、JHCDは、人材育成プログラムの提供や、人間中心設計の理念や手法に関するセミナー・研修の開催、人間中心設計を用いたプロジェクトの支援などを行っています。また、JHCDは、人間中心設計の普及啓発活動も積極的に行っており、一般向けの講演や展示会などにも参加しています。
JHCDには、企業や大学、研究機関、NPO団体など、多様な分野で活躍するメンバーが参加しています。JHCDのメンバーは、それぞれが持つ知識や経験を共有し、人間中心設計の普及・推進に取り組んでいます。
JHCDが目指すのは、より良い製品・サービスを提供し、より良い社会の実現に貢献することです。人間中心設計の普及・推進に取り組むJHCDの活動は、これからの社会にとって、ますます重要な役割を果たすことが期待されます。」
う〜ん。そもそも「JHCI」と言われてしまってますね。ちなみに、JHCIは「一般社団法人 全国ヘルスケアサービス産業協会:Japan Healthcare Service Industrial Association(JHCI)」( https://jhci.jp/ )という別団体が存在しています・・・。
(念のため、「HCD-Netについて教えてください。」とも聞いてみましたが、(ここではその回答は割愛しますが、)やはり、別のコミュニティについて言っているような回答でした・・・。)
もっと、HCD-Netのことを教え込まないといけない(HCD-Netがもっと認知度を高めないといけない?)のかもしれませんね。
生成型AIの技術は、今後ますます進化していくことが予想されます。それに伴い、私たちの生活や社会にも大きな変化が訪れるかもしれません。私たちは、技術の進化について常に注意を払い、その進化をより良い方向に導くために努める必要があるでしょう。
最後に、少々余談気味に。ハサミが進化したため死語になったとも言われていますが、「○○とハサミは使いよう」という言葉があります。まさしく“どう使うのか”が重要ですね。