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プロダクトのUX・デザインを考える際、私たちは常にHCDのプロセスに従い、必要な情報を整理し、プロダクトに最適な方針を決めています。しかし、このプロセスを進める中で、デザインするプロダクトやサービスが実際にユーザーの手に渡った時に彼らの生活や作業をどのように改善するのか、そしてどのように感じてもらいたいのかということを考え続けているはずです。
そして、プロダクトのアイデアを思いついた際、そのアイデアに夢中になることもあると思います。しかし、私たちがよく見るのは、良いアイディアやデザインを考え、それがプロダクトやサービスに反映された後、実際には企画者自身がそれを利用していないケースです。このような自分自身が使うという視点を欠いたデザインは、ユーザーのニーズに真に応えているとは言えない可能性が高いかもしれません。
これまで私自身も数百回に及ぶABテストを経験してきました。ABテストなどでテストを重ねることで様々なデータやフィードバックを得ることができましたが、結果として特に重要だったのは、自分自身がそのプロダクトを必要とし、使いたいと思えるかどうかという点でした。この視点が、プロダクトが市場に出た後にユーザーにとって実際に価値あるものであるかを判断する基準となり、実際にABテストの結果などにも通じているものがあったと思います。
自分自身が本当に必要と思えるプロダクトを生み出すことは、「自分自身の幸せをデザインする」という行為です。このアプローチは、プロダクトの向こう側にいるユーザーのニーズを満たすことにも繋がります。自分自身が感じる満足や喜びが、他のユーザーにとっても同様の経験になる可能性があると感じています。
プロダクトのUX・デザインを進める上で、 HCDのプロセスを踏襲することは基本ですが、それだけではなく、自分自身のニーズと欲求を理解し、それをプロダクトデザインに反映させることで、より人間中心のデザインを実現し、プロダクトを通じて人々の生活を豊かにすることができるかもしれません。
自分自身のニーズに真に応えるプロダクトを創ることは、個人の満足を超えて社会全体に貢献することに繋がるかもしれません。そして、このプロセスにおける継続的な自問自答は、プロダクトが成功し、広く使われるための不可欠な鍵となることと信じてます。