HCDコラム

昨年の11月のニュースレターで、一般社団法人、組込みシステム技術協会(JASA)が主催するEdgeTech+2024のテーマ別セミナー「仮説検証ブートキャンプ【企画プレゼンテーション】※共催:間中心設計推進機構(HCD-Net)」が山口理事よりコラムとして報告されましたが、大変ご好評につき、【仮説検証ブートキャンプ】を2025年度も開催する事が決定いたしました。

 ビジネス支援事業部では、HCD-Net会員のビジネス支援や、より幅広い産業界へ人間中心デザインの紹介、普及を目的にしながら会員や協賛企業のビジネスの拡大につながるイベントを中心に活動を広げています。
 その中で、人間中心デザインの必要性をご理解いただいた組込みシステム技術協会さまからお声がけを頂き、組込み業界にどのように取り入れれば良いかをご相談され、昨年はワークショップ形式での人間中心デザインの学びの場を理事長の篠原さんのもと、検討させて頂いくことになりました。
 しかし、HCDの専門用語やプロセスの解説が中心になると、当初は理解いただけない部分もあり、相互理解の為、共通認識が出来る言葉を中心に検討していく事が必要でした。
その中で組込み業界さまから出てきた言葉が【仮説検証】でした。さまざまな課題に対して、仮説の構築と検証を繰り返す仮説検証は組込み業界でも理解し易く、そこに人間中心デザインのプロセスもプラスしてほしいとの要望をもとに、【仮説検証ブートキャンプ】ができあがり、昨年の実施につながりました。

 昨年度の参加者の声を少し紹介しますと
ポジティブな意見としては、
・ペルソナ法やそれに基づくユーザー要求の把握などを、フィールドワークを通して実践できた。
・利用者の感情や共感に意識を向けることが重要であると気づくことができた。
・チームビルディングからプレゼンテーションまでを短期間で設定されており、最初からプレッシャーを感じながら、スピード感を意識して課題に取り組めたことがよかった。
・型にはまらないソリューションの考え方ができるようになったことがよかった。
・他社の人と意見を出し合い、ソリューションを作り出し、寸劇を行うことで実際の動きや感情から、ソリューションをさらに改善していくという経験ができてよかった。

ネガティブな意見としては
・研修の実施要領については、事前情報が不足していたと感じた。
・研修時間内で仮説検証をもう数回繰り返し実施させてほしいと感じた。
・最終評価について、何を対象として、どういう評価基準で評価されたのか、何の目的で評価しているのか、評価基準が少し分かりにくかった。
・せっかく企画したサービスを発展、実現させる次の機会があればなお良い。

上記のような参加者の声を反映させ2025年度の【仮説検証ブートキャンプ】では、新たなツールとして【仮説検証キャンパス】というツール開発にも取り組みながら、さらなるブラッシュアップを予定しております。
 2025年度の【仮説検証ブートキャンプ】につきましては、参加者向けの開催告知会を4月23日に予定しております。ご興味がありましたら、是非ご参加ください。
 また、本年も【仮説検証ブートキャンプ】にご協力頂けるサポーターも同時に募集しますので、こちらもご興味があればお問合せ下さい。

仮説検証ブートキャンプ
https://hv-bootcamp.biz/2025-hvbc/

また、ビジネス支援事業部以外にもHCD-Netでは各事業部、委員会、SIG活動などが活発に行われております。新年度も始まりますので皆さまの活動のお手伝いになればと思いますので、各事業部、委員会、SIG活動などへの積極的なご参加をお待ちしております。
https://www.hcdnet.org/organization/organization/hcd-975.html


HCD-Netで人間中心設計を学ぶ

HCD-Net(人間中心設計推進機構)は、日本で唯一のHCDに特化した団体です。HCDに関する様々な知識や方法を適切に提供し、多くの人々が便利に快適に暮らせる社会づくりに貢献することを目指します。

HCDに関する教育活動として、講演会、セミナー、ワークショップの開催、 HCDやユーザビリティの学習に適した教科書・参考書の刊行などを行っています。