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2016年の1月で、マイクロソフトのインターネットブラウザ「エクスプローラー」の旧バージョンに対するサポートが打ち切られるというニュースが報道され、ネットの利用に関して、個人・企業の責任でセキュリティ対策を取る必要があると述べられていた。ネット上のサービスがブラウザ上で動作するようになった現在、UXを考える上で、提供するサービスがどのように環境で動作し、どのようなステークホルダーが関わり、更新があった場合の対応の必要性・重要性が増しているといえる。
デバイスや表現、プログラミング技術は日進月歩で新しいものが登場し、HCDに関わるUIデザインやUX/サービスデザインのニーズも高まっている。一方、ユーザーからすると、ようやく使い方に慣れたサービスが1年もしないうちに新しいOSあるいはブラウザ、UIに更新され、なかなか苦労なく使う事が難しいのではないかと感じる。確かに、個々のサービス単位では大した労力ではないが、数十のサービスのIDとパスワード、それを更新するメールを受信してログインして、プロフィールを確認し、変更する作業、クラウドに保存してあるデータとローカルの切り分け、バックアップそれぞれ最終的には個人の責任で対応して下さいとある。これらが、サービスを利用するプラットフォームに関する情報であるが、サービスそのものの活用するための情報も日々大量に送られ、何が本当に有益なのかの判断、通販をいつ届けてもらうかの登録など、相応の作業をこなさなければならない。
HCDでは、対象システムの利用状況からゴール設定、評価などのサイクルを回していくが、個々人が公私ともに使用しなければならないシステム全体に対して、作業的認知的負荷が少なくなっていくような社会システムのHCDプロセスが生まれないものかと、夢想した新年でした。