更新日:
「こんなところにHCD 59 Microsoftのプロダクトキー」
買ってきたWindowsパソコンを立ち上げるとMicrosoftのProduct Keyの入力が求められる。まっさらのパソコンにWindowsをインストールする場合にはProduct Keyはパッケージに書かれているが、プリインストールの場合(今回はマウスコンピューターの製品だった)は、本体に貼付してあるシールからそのProduct Keyを読み取らなければならない。これがまず一苦労。Windowsの以前のバージョンでは、そのシールももう少し大きかったのだが、今回購入した製品ではシールの横幅が65mm、Product Keyの書かれている領域は幅が33mmしかない。そこにダッシュを入れて29桁の英数字が書かれている。要するに1文字の横幅が1mmちょっとしかない(ノギスがないので正確には測れていないが)。
これってユーザーにとって大事な文字列でしょ。これは読む必要がある文字列でしょ。それがなんでこんなに小さく表示してあるの?機密保持?いやいや設計者がHCDを分かっていなかったからに相違ない。これを虫眼鏡なしで間違えずに読むことができる人はどれだけいるのだろう。虫眼鏡は必携。であれば虫眼鏡も同梱すべきじゃないのか。一体何を考えているのかマイクロソフト。ただし、マイクロソフトかマウスコンピューターの名誉のために付言しておくと、今回、取説に書かれていたことに相違して、幸いProduct Keyを入力しなくてもWindowsは立ち上がってくれた。まあそれはそうこなくちゃね。しかし読みにくかったことには違いはない。
それと、これまでにMSDOSの時代から40台近いデスクトップを使ってきた僕だが、いつも、こんなに長ったらしいKeyが必要なのかと不思議に思う。英数字を使っているから26+10=36文字ある。それが5桁区切りで5個入っているから全部で25文字。ちなみに36の25乗は8.082812775E38となる。この天文学的な数字。マイクロソフトは、自社の製品がこれだけ売れるとでも考えているのだろうか。そうだとしたら誇大妄想というべきだろう。
しかもアルファベットと数字を混用している。当然、8とB、1とI、0とOなど紛らわしいケースが頻発する。アルファベットだけにしてくれれば8に見えてもこれはBだ、と分かるではないか。26の25乗でも十分ではないか、十分すぎるではないか。
まったくもって、こんなところにHCDといいたくなる。情けないことだ。どうやったら設計者にHCDマインドを浸透させることができるのか、と改めて思う。これだけ努力してきたつもりでも、まだ実態はこの程度。悲しいことだ。
あと、ちょっとした情報。Magical Jelly Bean Keyfinderというソフトがある。これの無料版をインストールしてみたが、CD KeyやらProduct IDなんかを「発掘」することができる。ちょっと便利、ではある。