HCDコラム

  しばらく前に、コンビニにコピーをしにいったら、コピー機が刷新されていて、非常にわかりやすくなっており、感動しました。それを語っていたら、「新しくなって使いにくくなった」と言う方もいたので、あらためて確認しにいってみました。やはり私にはわかりやすくなっていました。

  コピー機は、日常的にオフィスでも使っており、職場では特に不自由はしていません。しかし、いままでは、年に数度しか使わないコンビニのコピー機の前ではやりかたがすぐにわからなくてイライラすることがありました。今度の機種は何がいいのか?おそらく、操作部分のタッチパネルの表現力があがって「そこだけ見て操作すれば困らない」からではないかと思いました。自分の場合、慣れているオフィスでの場合と違って、コンビニでは「どのサイズの紙がいくらなのか」「原稿はどの向きでおけばよいのか」など、確認してからミスコピーをしないように慎重に操作を選びます。

  コンビニのコピー機は写真のコピーから住民票の取得までいろいろできて複雑になってきています。そのためにたくさんの情報が張り紙やらシールやらで提示されており、自分の必要な情報を拾い出すのに手間取っていました。新しい機種では、あちらこちらを見て確認していた事柄が操作画面だけ見ればわかるようになってました。相変わらずいろいろ貼ってありましたが、そちらを見なくても事は済みました。操作部分の機能名称もユーザーのしたいことに沿って表され、表示ステップも自分の判断したい順番に沿って提示されていた気がします。(もしかしたら、専門用語に慣れている人には用語が曖昧になったり手順が増えたりして却って使いにくくなったのかも知れませんが…)地道にユーザビリティ評価をやっているのだろうなという気がしました。オフィスでの使い方とコンビニでの使い方をきちんと区別して作り込まれていると思われます。地味ですが、こういう努力が暮らしやすさにつながっていくのだろうなと思いました。

 


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HCD-Net(人間中心設計推進機構)は、日本で唯一のHCDに特化した団体です。HCDに関する様々な知識や方法を適切に提供し、多くの人々が便利に快適に暮らせる社会づくりに貢献することを目指します。

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