セミナー・サロン

7/1に名古屋駅近くのウインクあいちにて奥泉直子氏をお招きして「インタビュー入門編@名古屋」を開催しました。
インタビュー講座の開催は、過去の参加者さんからもリクエストをいただいていましたが、今回初めて講座に参加したも多く参加してくださり会場もほぼ満席となりました。


前半は、奥泉さんからインタビューとは?から人間の認知特性の座学、ミニワークを通じてインタビュアーが意識しなければならないことを学びました。
ミニワークでは、参加者同士で自分のエピソードを話すのですが、聞いてもらうときに相手の態度がこちらの話す気持ちに深く影響していることがわかり、とても興味深かったです。
また、人の認知特性についても、奥泉さんご自身のリアルなエピソードを交えつつ、楽しく学ぶことができました。


後半は、インタビュー設計について学び、調査目的ごとにグループを分けてインタビューをしてみる、というワークを行いました。
目標とする内容に触れることを聞き出すためインタビュー設計を行ったのですが、10分間のインタビューで時間が余ってしまう人、時間が足りなかった人、時間いっぱい使っても目標の内容が聞き出せない人、、、とわかっているのにうまくいかない参加者がいました。
ここでどうしたらよかったのか、をきちんと振り返ることによりさらに学びが深まるので、上手くいかなかった方はぜひリフレクションをしてみてください。


最後に質疑応答です。
インタビューの時に心がけていることやこんなときはどうする?という事例を紹介いただきました。
奥泉さんの軽快な回答に会場からは笑いもあふれ、あっという間に終了となりました。
全体として、インタビューは和やかな場づくりやインフォーマントとの信頼関係を築くことがすごく大事だと思いました。こうしたスキルは、インタビューだけではなく日常のコミュニケーションにも言えることだと思います。すぐにインタビューをする予定がなくても、まずは周囲とのコミュニケーションを円滑にすることを意識してみるといいかもしれませんね。
参加者からは、「インタビューに必要な知識や方法をわかりやすく教えてもらえた」「講義を聞いてからインタビューの演習を行うことで気づくことが多かった」という意見が多く聞かれました。
インタビューが想定通りいかないことに気づけた参加者も多く、懇親会ではステップアップ編を望む声が聞かれました。
短い時間でしたが、日常でもこの講座で得たことを意識していただき、業務に活かしていっていただければ嬉しいです。

イベント概要

UXデザインやサービスデザインの起点である「ユーザーを知る」ために欠かせない調査の代表的な手法にインタビューがあります。しかし、いざ実務でやるとなるとどうしたらいいかわからなかったり、やってみても思っていたように深く聞き出せなかったり、ということも多いのではないでしょうか。
 本講座では、座学と演習の繰り返しにより、インタビューの役割や調査設計の重要性を学び、ユーザーの心の声をしっかりと引き出すために有用な“人間の認知特性”に対する理解を深めます。これから実務にインタビューを取り入れていきたい方はもちろん、インタビューを実践しているけれど不安がある方、より効果的な実施方法を模索している方などもぜひご参加ください。

■日時:2017年7月1日(土)13:20~17:00(受付13:00~)

■会場:ウインクあいち(愛知県産業労働センター) 11階 1109小会議室

■会場へのアクセス:
http://www.winc-aichi.jp/access/
(JR・地下鉄・名鉄・近鉄)名古屋駅より
JR名古屋駅桜通口からミッドランドスクエア方面徒歩2分
ユニモール地下街 5番出口 徒歩2分
ウインクあいちに到着しましたら高層階用エレベーターで11階までお越しください。

■定員:35名(先着順)

■参加費:
HCD-Net会員:4000円 /一般:5000円 / 一般学生:2000円
懇親会費:3000円(希望者のみ)

■対象となるコンピタンス:
A1:調査・評価設計能力、A2:ユーザー調査実施能力

■持ち物:
必須:ノート、筆記用具
推奨:クリップボード

■各地で開催されたインタビュー講座の様子:
http://www.hcdnet.org/hcd/event/entry-905.html
http://www.hcdnet.org/hcd/event/4.html

■講師:
奥泉 直子氏(フリーランス 専門:ユーザビリティ/UXリサーチ)
フリーランスのユーザビリティ&UXリサーチスペシャリスト。小樽商科大学卒。
中京大学情報科学研究科認知科学専攻、修士課程通信教育課程修了。
世界中からの依頼を受けて、ユーザビリティやUXに関連する調査を国内外にて実施。
ユーザビリティテストや専門家評価、インタビューによる利用状況調査、行動観察や訪問調査、日記調査などに代表されるエスノグラフィ調査など多数の調査経験を有する。著書に『ユーザーインタビューの教科書』(共著/マイナビ)などがある。

プログラム

13:00~13:20:受付
13:20~13:30:オープニング
13:30~16:30:座学・演習
16:30~17:00:アンケート記入、片付け
17:30~懇親会(希望者のみ)


セミナー・サロンレポート ※研究発表会は「研究会」ページをご覧ください

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動画チャンネル

一部の講演は動画チャンネルで見ることができます。

HCD-Netで人間中心設計を学ぶ

HCD-Net(人間中心設計推進機構)は、日本で唯一のHCDに特化した団体です。HCDに関する様々な知識や方法を適切に提供し、多くの人々が便利に快適に暮らせる社会づくりに貢献することを目指します。

HCDに関する教育活動として、講演会、セミナー、ワークショップの開催、 HCDやユーザビリティの学習に適した教科書・参考書の刊行などを行っています。