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2023年12月に「エキスパートレビュー~ユーザビリティの専門知識に基づく評価を学ぶ~」の解説編と演習編のセミナーを開催しました。
本セミナーは、11月に開催された「専門知識に基づく評価・概論」の演習という位置づけです。解説編と演習編の両方のセミナーとも伊藤さんに講師をしていただきました。
12月6日に解説編として、HCDのコンピタンスマップ「A13.専門知識に基づく評価実施能力」に分類されるエキスパートレビューで使われる「インタラクションの原則(JIS Z8520:2022)」について解説を行いました。
開設された内容は、
(1)インタラクションの7つの原則の概要・内容
(2)各インタラクションの原則に関する事例
(3)情報提示の原則
ということで、インタラクションの考え方と、インタラクションが適合された実例を具体的に分かりやすく解説いただきました。
また、以前の演習を踏まえて、よりよい学びを持って帰ってもらうため+αとして情報提示の原則も追加で解説いただきました。これらを学ぶことで、ユーザーフレンドリーなUXを実現するためには何に気を付ければよいかを学ぶことができました。
12月16日の演習編では、あるサービスに対し架空のペルソナを使って解説編で学んだ内容を活かしエキスパートレビューの実践をしました。
始めにエキスパートレビュー演習のための解説やインタラクション原則の振り返りを行い、各自miroにてグループに分かれて演習を開始しました。
ワークショップはいくつか区切りながら行われました。その際に、伊藤さんから全体にアドバイスがあり、テーブルファシリテーターというワーク中の各グループのチューターの方たちにアドバイスをいただきながら、参加者の方々は演習を進行していきました。
最後には、各グループで抽出した問題点の概要、それに対する重要度付け、そしてインタラクションの原則のどの原則に関するのかについて発表をしました。伊藤さんからも各グループの発表に対し丁寧なフィードバックをしていただきました。アウトプットに対し色々な点を指摘いただき、とてもよい学びになりました。
また、最後にQAも活発に行われ、こちらも伊藤さんから丁寧な回答をいただき理解を深めた上で今回のセミナーの内容を参加者の方は持って帰っていただけたと思います。
演習を通して評価の流れ、問題点の重要度付けやインタラクションの原則との対応付けなど、今回学んだことを今後活かしていただければと思います。
HCD-Netでは、HCDの専門家であれば知っておくべき基礎知識の講座を開催しています。
今年度は、他では学習機会が少ない「専門知識に基づく評価」にフォーカスした座学と演習をオンラインで実施します。
本講座は2022年度開講の内容をアップデートしたものになります。
ユーザビリティ評価の中でもユーザビリティ・インスペクションといわれる分野で、人の認知や身体のしくみの知識や、経験則に基づいて、仕様の改善すべき点を見つけていく手法です。評価手法ではありますが、裏返せば設計の時のガイドラインとなります。
本講座では、エキスパートレビューについて、演習形式で学びます。ユーザビリティの専門家が、人間特性など様々な知識や経験に基づき、対象のユーザーの行動を想定しながら評価を行う方法です。
この演習では、専門知識のよりどころとして「JIS Z8520:インタラクションの原則」を援用します。
講座は「原則」の解説と演習に分けて実施しますが、2つ併せてセットの講座となりますので、よろしくお願いします。
■開催日時:
「原則」解説編:2023年12月06日(水)19:00~20:30(18:50より入室可)
演習編:2023年12月16日(土)13:30~18:00(13:20より入室可)
■開催方法:Zoomによるオンライン開催
*解説編は見逃し配信あり。演習編は録画配信無し。
■定員:30名(先着順)
■参加費:
HCD-Net正会員・賛助会員:12,000円
HCD-Net学生会員:6,000円
一般:24,000円
一般学生:15,000円
■プログラム:
「原則」解説編
・エキスパートレビューについて
・評価に使う場合の「JIS Z8520:インタラクションの原則」について
・質疑
演習編
・エキスパートレビュー実施方法について
・エキスパートレビュー演習
個人ワーク
グループディスカッション
・質疑・振り返り
■参加条件・環境等について:
演習の中でグループディスカッションがあります。実名/ビジネスネームでの参加をお願いします。また、ディスカッションを円滑にすすめるため、なるべくマイクとカメラをONにできる環境からのアクセスをお願いします。
講義と演習にはオンラインツールのzoomとmiroを使います。利用できる環境からのアクセスをお願いします。
グループディスカッションはランダムにブレイクアウトルーム割り当てを行います。他者を尊重し、積極的な参加・発言をお願いします。
ネットワークビジネス、マルチ商法、宗教による勧誘、政治的活動は禁止させていただいております。また、その他、ハラスメント等、他の参加者に迷惑をかけたり、不快にさせる行為は禁止いたします。
なにかお困りごとや問題と思えることがありましたら、速やかに運営者にお知らせください。(peatix「主催者へ連絡」、zoomイベント中は運営メンバー宛チャット等)
■講師:
伊藤 泰久氏(DN Technology & Innovation株式会社)
2000年より製品やサービスのユーザビリティ・UXの評価、企画および開発支援に携わる。研究領域では、事業や製品・サービスの社会的インパクトの評価にも取り組み中。
HCD-Netでは、初心者セミナーやエキスパートレビューのセミナー講師を歴任。
HCD-Net認定 人間中心設計専門家、日本評価学会認定 評価士、DX検定 DXエキスパートレベル
■対象者:
・これからHCD専門家・HCDスペシャリストになりたい人
・すでにHCD専門家・HCDスペシャリストで、守備範囲を広げたい人・学び直しをしたい人
(HCDに関してある程度知識のある方が対象です)
■対象コンピタンス:
A1: 調査・評価設計能力
A13: 専門知識に基づく評価実施能力
人間中心設計(HCD)コンピタンスマップ 2022年版(HCD-Net)
https://docs.google.com/presentation/d/1Ih3csqcwDGHD6Q0tCGurjdiXCgB_QQaE0ZmESACWN-c/edit?usp=sharing
■参考:
HCDライブラリー『人間中心設計の基礎』黒須、近代科学社、2013
HCDライブラリー『人間中心設計における評価』黒須他、近代科学社、2019
JIS Z8520:2022 「人間工学―人とシステムとのインタラクション―インタラクションの原則」