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イベントレポート
台風上陸が懸念された天候の中、多くの参加者にお集まりいただき、改めてサービスデザインに関する受講者の関心の高さと熱意が感じられるセミナーであった。山岡先生からは2時間という短い時間の中、体系的なサービスデザイン発想についての考察と、人間工学的観点およびシステム工学的観点からの先生独自のアプローチについての実用的な取り組み方が講義された。
続き事例発表のパートでは、ライオン株式会社マーケティングシニアフェローの今井氏から、ライオンが取り組んできたユーザーニーズ理解の手法と、新たな価値発見によって生み出された製品についての紹介がなされた。
同じく事例提供者である株式会社インフォバーン井登氏からは、英検の関連企業であるJIEM(教育測定研究所)からの委託プロジェクトであった「中高生にとっての英語学習の価値探索」について、アプローチ実例と、その背景にある「本質的価値探索」の手法についての紹介がなされた。
イベント概要
21世紀に入りデザインや設計をする対象が大きく複雑となり、システムとしてまとめる必要がでてきました。このシステムとしてまとめているのがサービスデザインです。サービスデザインは「UX(ユーザー体験)、ストーリー(物語)や意味性他を介して、人間に係る様々な要素をサービスとして統合し、人間に対する価値あるシステムにする作業」と定義します。サービスデザインは通常のシステムと異なり、人間が絡むウエイトが高いといえます。このサービスデザインの視点から見ると、世の中の仕組みやモノのあるべき姿が見えてきます。例えば、病院の場合、医療行為、医療機器、接客態度などの要素を患者に対するサービスデザインの視点で統合して、心地よい医療サービスとして再定義されデザインされています。今治のタオルはモノの位置づけから脱却して、それに意味性を加えブランド化し、サービスデザインとして成功しています。このように21世紀ではモノ+コトを統合したサービスデザインの役割に期待が高まっています。この講演会では、このサービスデザインの基本的考え方、方法論とその事例をご紹介します。是非ご参加下さい。
なお、本講座は以下のHCD基本コンピタンスに関係する内容となります。
- A3.定性・定量データの分析能力
- A6.ユーザー要求仕様作成能力
- A8.製品・システム・サービスの要求仕様作成能力
- A9.デザイン仕様作成能力
- A13.専門知識に基づく評価実施能力
■日時:2016年8月30日(火) 13:00~17:00 (受付:12:30~)
■会場:株式会社さくらインターネット 会議室
(東京都新宿区西新宿4-33-4 住友不動産西新宿ビル4号館 4F)
https://www.sakura.ad.jp/corporate/corp/office.html
■プログラム:
13:00 開催挨拶
13:05~ ご講演
山岡 俊樹氏 (京都女子大学)
15:00~ 休憩
15:10~ 事例紹介①
「家族愛ブランドの実現-衛生予防コンセプト20章の衣料用洗剤HYGIA(ハイジア)事例-」
今井 秀之氏 (ライオン株式会社)
15:40~ 事例紹介②
「顧客ニーズと価値理解の視座転換、サービス開発視点について-抽象的ニーズの可視化と充足状態の理解によるサービスデザイン-」
井登 友一氏 (株式会社インフォバーン)
16:10 休憩
16:25~ Q&Aディスカッション
16:55 終了
■定員:40名(先着順)
■参加費:
HCD-Net会員:3,000円 、学生会員:1,000円
一般:4,000円 、一般学生:2,000円
参加申込方法
タイトルを「『サービスデザイン:フレームワークと事例で学ぶサービス構築』@東京 参加希望」として以下の内容を hcdnet_registration@hcdnet.org までご連絡ください。
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氏名:
所属先名:
会員種別:正会員/賛助会員/学生会員/一般/一般学生
電話番号:
メールアドレス:
参加費領収書の宛名:
※記載がない場合は所属先名で発行いたします。
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※受付メールを事務局より返信いたします。参加費の支払い方法の案内は受付メールに記載されています。受付メールが2、3日(土日祝日を除く)で届かない場合は事務局にご連絡ください。請求書をご希望の場合は本文にその旨と、請求書のあて先と郵送先をご指定ください。
※不測の事態や事故等によりプログラムが変更される場合があります。予めご了承ください。