更新日:
2011年 HCD-Netフォーラムを開催いたします。
今年のテーマは「強いHCDを目指して ~世界の中のHCD、日本から世界に向けたHCD~ 」です。皆さまのご参加をお待ちしております。
●日時:2011年6月11日(土)
・フォーラム 午後1時~5時30分
・交流会 午後6時~8時
●場所:東海大学 高輪校舎 4号館2階
http://www.u-tokai.ac.jp/info/traffic_map/shared/pdf/takanawa_campus.pdf
●主催: NPO法人 人間中心設計推進機構
●協賛: Usability Professionals' Association 日本支部(UPA Japan)
●主旨:
2011年の日本、そして日本人、ひいては日本の情報システムや社会システムの現況は、未曾有の危機に瀕しているといっても過言ではありません。震災関連で明らかになったインフラの弱さや機動力の欠如もさることながら、機器開発における飽和感、それに比較したアジア諸国の台頭、いまだに完全な状態にならないユーザビリティ等々、見渡せば問題だらけの日本であり、これを危機として感じなくなっているかのような我々日本人のあり方そのものが危機だ、ともいえるでしょう。このような危機に 直面して、HCD(人間中心設計)のリーダーたち、そして、HCDを志す私たちは、どういった役割を果たすことができるのでしょうか。
これまで、人間中心設計推進機構(HCD-Net)では、HCDの社会的地位を確立するために資格認定制度を整備し、HCDの社会的基盤を確立するために、広く教育活動や広報活動を繰り広げてきました。このようなHCD環境から、次に私たちがとるべきアクション、そして、アジアや世界に向けて日本のHCDがリードするために行うべきことを考えたいと思います。
まさに「強いHCDを目指して」、皆さまとご一緒に議論して参りましょう。
●プログラム:
12:30~: 受付開始
<プレナリーセッション(全体会合)> 会場 4号館2階4201教室
13:00~14:00: 「強いHCDを目指して ~歴史の中のHCD、世界の中のHCD~」
コメンテータ:黒須正明(HCD-Net理事長)
ナビゲータ:篠原稔和(HCD-Net副理事長)
概要:2011年の日本の現況に対し、世界のHCD専門家からのメッセージをご紹介します。HCDに携わる世界のHCD専門家の方々が、「各国でどのような課題に取り組んでいるのか?」「日本の現況に対しHCD専門家が果たす役割をどのようなものと考えているか?」「日本のHCD専門家に寄せられる期待は何か?」といったメッセージをお寄せいただき、そのメッセージを皆さんで共有しながら、「世界のHCDの現在」と「世界から期待される日本のHCD」について、皆さんと共に議論を進めて参ります。
14:00~14:15:総会報告 鱗原晴彦(HCD-Net事務局長)
14:15~14:25:パラレルセッションご紹介
<パラレルセッションとセッションリーダー/プレゼンター>
【セッションA】 HCD-Net認定HCD専門家の集い ~強いHCD専門家を目指して~
14:45~16:15 会場 4号館2階4203教室
ナビゲータ: 和井田 理科(HCD-Net理事)
参加対象者: HCD専門家(HCD専門家を目指している人も参加可能です)
*事前申請は必要ありません
内容:
HCD専門家の皆様にお集りいただき、交流と意見交換していただく場としのセッションです。
これを機会にお互いに刺激しあい、知恵を出し合って、「強いHCD」につなげていきましょう。
グループに分かれて、情報交換、意見交換をしていただき、グループごとに内容を紹介していただきます。
第1部・グループ内3分自己紹介
第2部・グループ討議 テーマ「強いHCD専門家を目指して」
第3部・各グループの発表
【セッションB】 初心者のためのHCD入門~HCDの広範な社会的基盤を確立するためのHCD学習機会~
14:45~16:15 会場 4号館2階4204教室
ナビゲータ: 郷 健太郎(HCD-Net理事)
内容:
人間中心設計(HCD)の広範な社会的基盤を確立するためには、
まずHCDの基本概念を理解する機会を多くの人々に提供することが必要です。
そのためHCD-Netでは、HCDに関する初心者向けのセミナーを毎年実施しています。
本セッションでは、HCDの基本的な考え方とユーザビリティ評価の基礎を説明します。
HCDの基本概念について理解したい方や、これから実務への導入を検討している方、
新入社員でユーザビリティの基礎知識を必要としている方に最適な内容です。
(本セッションは,年度初めに毎年行っているセミナー「初心者のための人間中心設計」をもとに改変した内容となります)
「人間中心設計の考え方」 14:45~15:30
郷健太郎 氏(山梨大学)
「新入社員のためのユーザビリティ評価:入門編」 15:30~16:15
伊藤泰久 氏((株)U'eyes Design)
【セッションC】 想定外の事象にHCDノウハウはどのように役立つのか?
~危機的状況に際してHCDの立場から備えるための実践例~
14:45~16:15 会場 4号館2階4205教室
ナビゲータ: 鱗原 晴彦(HCD-Net理事、事務局長)
■本セッションの背景
HCDは10年を経て確かに社会に浸透してきました。ISO13407からISO9241-210へ
と、理想的なプロセスの提唱に始まり、サービ ス設計までが範疇となって、社
会に対する貢献の可能性は益々広がっています。
一方でIT化、システム化した社会では、大規模なシステム障害が頻発するように
なっています。システムの大規模化、複雑化が最大の要因ですが、人 間系の要
因として利用状況の把握不足、長期予測の不備、ユーザモデルの検討不足など
HCD寄りの考察の必要性も指摘されはじめました。一言で言え ば、「想定外」の
予測ができず、混乱を招いているわけですが、システム障害による影響はあまり
にも大きく、もはや「想定外」という釈明は通用しな い、許されない現状があ
ります。
プリウスのリコール問題、JR東日本の列車運休、また、原発の冷却機能停止、
東京電力の諸対応のまずさ等を防ぐにはどうすればよいのでしょうか。
ソフトウエアエンジニアリングの世界でもこうした動きが見られ、ISO13407と同
時期に「機能安全」という概念が生まれています。HCD- Netでは、ET2006の専門
セミナーに於いて辛島理事が「機能安全」とHCDとの関係(人に関わる部分に対
する安全対策のアプローチ)を紹介 しました。HCDは想定内の利用状況把握から
検討するものですが、機能安全は想定外事象の発生確率を抑えるためにセンシン
グ技術で対応しようとし ています。
■本セッションのねらい
様々な障害事象の発生を防ぐべく、システムやサービス設計における利用品質を
向上させる機運が高まってきています。結果として「危機的状況」を回 避する
には、いわゆる「想定外」への対応策が必要となります。従来は政治家、行政マ
ン、文化人やエンジニアがこれらに立ち向かっていました。
東日本大震災により、少なからず想定外事象を経験した私達に何ができるので
しょうか。HCDは、想定外事象が発生した際の利用状況を予測し得る か、その上
で様々なUI設計を実践し、かつ、責任を負えるのでしょうか。私達、HCD専門家
は「想定外」とどう向き合う必要があるのかを議論する 場にしたいと考えます。
■内容
1)セッション概要
・東日本大震災に係わる「想定外」「想定外と言えない」様々な課題点
・鱗原晴彦(HCD-Net理事、事務局長)
2)機能安全の取組み紹介(仮題)
・川原卓也氏:
株式会社ガイア・システム・ソリューション 技術顧問
TUV SUD Japan Cooperation Partner 機能安全シニアエキスパート
国立大学法人 九州工業大学 情報工学部 客員教授
3)HCDと機能安全(仮題)
・辛島光彦(HCD-Net理事)
4)全員での討議
5)メッセージ提唱案の採択
【セッションD】 アジア・世界に向けたHCD活動の現状報告
~アジア・世界のHCDをリードするための日本の実行プラン~
14:45~16:15 会場 4号館2階4206教室
ナビゲータ: 篠原 稔和(HCD-Net副理事長、UPA Japan President)
パネラー:
北村喜文(東北大学・電気通信研究所)
小坂典子(株式会社クロスフロンティア)
内容:
昨今の世界経済における日本の存在感は、1990年代をピークに急激に後退し、その存在感も下落する一方になっています。しかし、日本という国は、長きにわたって大きな市場の存在する世界の中でも重要な国であることに変わりはありません。
まさに、自動車や家電を代表とする日本製品のユーザビリティの高さは世界中で実証されてきており、何よりも日本の顧客による高い要求の中で、人間中心設計(HCD)のノウハウは切磋琢磨を繰り返し、世界を牽引するまでに成長してきています。
このような中で、HCDの専門家たちは、世界の中でも優位にある専門ノウハウを核として、未だ同分野では発展途上にあるアジアを始めとした世界の国々に活動の幅を拡げていくべきときなのではないでしょうか。
そこで、本セッションでは、世界最大の学会であるACMの分科会のSIGCHI(Special Interest Group on Computer-Human Interface)からアジアを中心とした活動展開を計画されている北村喜文先生と、ユーザビリティ・UXの世界最大の専門家コミュニティであるUPA(Usability Professionals' Association)の地域活動でアジアのコミュニティ活動に参加されている小坂典子さんをパネリストに迎え、アジア・世界におけるHCD活動の現況と今後の計画、そしてこれからの活動のあり方について、皆さんと議論して参ります。
<クロージングセッション(全体会合)> 会場 4号館2階4201教室
16:30~17:30:「強いHCDを目指して ~日本から世界に向けたHCD~」
パネラー:
和井田 理科(HCD-Net理事)
郷 健太郎(HCD-Net理事)
鱗原 晴彦(HCD-Net事務局長)
黒須 正明(HCD-Net理事長)
HCD-Net理事の皆さん
ナビゲータ:
篠原 稔和(HCD-Net副理事長)
概要:日本のHCDの現況を、各セッションの概要を通して皆さま方と振り返ります。そして、今後、私たちHCD専門家がどのように活動してゆくべきか、どのような領域で使命を果たしてゆくべきか、どういったことに貢献できるのか、について議論して参ります。最後に、世界に向けて「日本の強いHCD」を宣言して参ります。
<交流会> 会場 4号館地下1階食堂(コメドール)
18:00~
皆さまと「強いHCD」を目指して、世界/アジアのHCDや日本のHCDの現況を語り合います。ふるってご参加ください。
●参加費用:
・フォーラム 会員3,000円 (3500) 一般5,000円 (5500) 学生 1000円 (1500)
・交流会 会員4,000円 (4500) 一般6,000円 (6500)
※参加費は事前振込をお願いいたします。当日支払いの場合は( )内の金額となります。
※参加費支払い方法については参加受付メールでご案内します
●定員: 150名
●参加申込: タイトルを「HCD-Netフォーラム2011参加申込み」として以下の内容を hcdnet_registration@hcdnet.org までご連絡ください。 ------------------------------------ 氏名: 所属: 電話番号: メールアドレス: 会員種別: 正会員/賛助会員/学生会員/一般 交流会: 出席・欠席 ------------------------------------ 受付メールを事務局より返信いたします. 参加費の支払い方法の案内は受付メールに記載されています. 受付メールが2,3日(土日祝日を除く)で届かない場合は事務局にご連絡ください. 請求書をご希望の場合は本文にその旨と、請求書のあて先と郵送先をご指定ください.